しんどいことも嬉しいこともある精神科看護業務

子どもが小さい間は単発ワークで

30代、看護師歴10年目のママナースです。大学病院で精神科、脳外科、一般外科を回った後、出産を機に退職しました。現在はナース派遣会社に登録して、月1~2回単発のお仕事をしています。最初に就職した大学病院は、通っていた看護大学の付属でした。あまり深く考えずに就職しましたが、新人教育に力を入れている病院だったので、勉強になりました。現在は子どもが小さく本格的な復帰は難しい状況なので、ナース派遣会社に登録して、都合のつく日のみ単発のお仕事をしています。訪問入浴やデイケアなど、病院とは違う現場が見られて勉強になりますし、楽しいですよ。

患者さんがうちとけてくれると嬉しい

精神科ならではの仕事だと思うのですが、患者さんとの散歩が好きです。散歩が看護師の仕事? と思われるかもしれませんが、精神科において、散歩にはたくさんの観察点や注意点があるのです。まず、精神科に入院している患者さんは外出が難しい方が多いです。抑うつ的だったり、外界に恐怖感を持っていたり…。そんな患者さんとコミュニケーションを取り、一緒に出掛けられるようになったときは達成感を覚えてしまいます。散歩中は開放的な気分になる患者さんも多く、普段は話してくれない内面を打ち明けてくれたりもします。そして看護師である自分自身も、勤務時間中に病棟外の空気を吸えるのが、密かに嬉しかったりします。

時間をかけて心を開いてもらった

統合失調症の患者さんを受け持ったときのエピソードです。その方は、入院後、誰とも一言も話さず、最低限の用事は筆談で行っていました。それでも少しずつ信頼関係を築こうと頑張っていたところ、あるとき彼女が筆談で、「新聞が読みたい」と初めて欲求を示してくれました。そこで、売店まで看護師と散歩に行くことを日課にしました。初めは無言で行って帰ってくるだけでしたが、1ヶ月ほどして、初めて「ありがとう」と言ってくれたのです。とても嬉しかったのを覚えています。その日のナースステーションは、その患者さんが喋ったという話題で持ちきりでした。

もちろん楽しい業務ばかりではない

私が嫌いな業務は身体拘束です。もちろんむやみやたらに拘束するわけではなく、他にどうしても手段がない場合に行われるものですが、患者さんを縛るという行為にどうしてもいい気分はしません。また、気分的なものだけではなく、身体拘束は血栓症、褥瘡、廃用症候群、せん妄など、多くのリスクを伴います。できるなら行いたくないですね。

なぜその看護が必要なのか考えて

誰にでも苦手なことはあります。でも、仕事において必要なことは、理由があるから行うのです。根拠を大切に、なぜその看護が必要なのかを考えながら行うことが大切だと思います。